
異なる文化における神話を比較する学問を比較神話学といいます。
比較神話学の主たる方法論は、世界の異なる民族共同体に残る、各神話の中にある類似性を見つけ出すことで、そこから全ての神話に流れる共通の基礎的部分見出して、普遍性を抽出しようとする学術的なアプローチです。
この基礎的な部分とは、例えばある同じような自然現象に直面した各民族が、意図せずにも似通った神話を創り出すような場合があるということにあります。
普遍的な発想の源、もしくは多様な神話に分岐する大元の「神話の種」(protomythology)として考えられる可能性があります。
それは同時に、人間の思想についての根源的な考察にもなりえるでしょう。
西欧の研究者の間では、19世紀には、神話解釈において比較神話学的手法が活発になって、様々な観点でその普遍性探求が行われました。
しかし近代では、このような比較検討の手法のあり方に偏る考察に疑問も提示されており、他文化との類似性という側面に偏って神話そのものを解釈すべきではないとの意見もあります。
このような近代の比較神話学の傾向への反論者であるジョーゼフ・キャンベルは、その論文の中でジョーゼフは、全ての神話上の英雄には基本的に同じパターンが見られるので比較することは無意味と主張しています。この理論は必ずしも神話研究の主流とはなっていないようです。
しかしながら、神話研究が、人類社会の普遍的な問題を考察するヒントにはなっているように思えます。
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